赤外線サーモグラフィーというと、テレビ等でよく見かける「人の体温などをはかるときに使うもの」というイメージを持つ人が多いかもしれません。
ですが、赤外線サーモグラフィーは、「住宅リフォーム」等の際にも、とても役立ち重要な役割を果たしてくれるものです。
赤外線サーモグラフィーとは?
赤外線サーモグラフィーは、物体から出ている赤外線放射エネルギーを検出し、見かけの温度に変換して温度の分布を表示してくれる機械のこと。
テレビ番組等で、人の体に撮影して、赤や青などの温度で表示されているのを見た事があるかと思います。
その赤外線サーモグラフィー、実はリフォーム検査の際に結露の心配や家の中の温度差解消、雨漏りのチェックなどの場面で非常に役立つものなのです。
温度を可視化させることによって「どこにどのような対策をすればいいか」がよく分かるので、建物で温度が要因となるトラブルを解決しやすくなります。
赤外線サーモグラフィーで分かること
赤外線サーモグラフィーを使う事で、「室内で生じている温度差の原因箇所」や「雨漏りの原因箇所」を判別する事が出来ます。
例えば雨漏りが生じているとしたら、雨が通っている箇所は必ず温度が低くなっているはずなので、雨漏りの経路や発生源を特定することが出来ます。
また結露対策にも使用することが出来ます。結露は室内や建物内部の温度差によって発生するものなので、その温度差が生じている部分が分かれば断熱材を必要としている箇所を特定できます。
更には、耐震対策にも使用する事が出来ます。屋根裏の状態や床下の状態は目視でも見ることが出来ますが、建物の変形を防ぐための境界線は目視では見る事が出来ません。
そこで、サーモグラフィーを使って建物内部の材料の温度差を感知し、内部の構造まで見れるようにするという手法も可能に。内部構造を見た上で、必要な措置を判断できるようになります。
この様に、住宅内で「温度差」を使って判別できるものが、意外に多く存在しています。
赤外線サーモグラフィーを使う住宅リフォーム検査でかかる費用
住宅リフォーム検査で赤外線サーモグラフィーを使用する際の費用は、全体で20万円ほどが相場です。
値段が高い!と感じる人も多いかもしれませんが…、住宅のトラブルで問題の特定が難しい場合や、リフォームが必要な箇所をピンポイントで指定できるので、最低限の工賃で抑える事ができる、と考えると使い方にうよってはメリットも多いです。
「どうしても雨漏りの原因が分からない」という時にも、建物に無用なダメージを与えずに高確率で原因箇所を特定する事ができます。

