建物内の空気に人体には有害な物質が一定量を超えた状態をシックハウスと言いますが、実は人間だけではなく犬や猫のペットにまで害が及ぶことがあります。
ペットにもシックハウスは起こる?
シックハウスによる体調不良をシックハウス症候群と言いますが、吐き気やめまい、頭痛など様々な症状が見まれます。
実際のところ、ペットに対してシックハウス症候群であると判断するにはとても容易なことではなく、体調不良の原因が必ずシックハウスだという診断を下す事は難しいと言われます。
シックハウス症候群は原因がはっきりしない点も多く、空気中に含まれる有害な化学物質について研究がすすめられている段階です。そんな事情もあって、動物の健康にも影響を及ぼす可能性があるのでは?と言われているのです。
今現在分かっている範囲で、厚生労働省がシックハウスの要因となる濃度指針を定めた物質は全部で13種類あります↓
- アセトアルデヒド
- トルエンキシレン
- スチレン
- エチルベンゼン
- ホルムアルデヒド
- パラジクロロベンゼン
- テトラデカン
- クロルピリホス
- フタル酸ジ-n-ブチル
- フタル酸ジ-2-エチルヘキシン
- フェノルカルブ
- ダイアジノン
これらの成分は、壁や床などの「建材」だけでなくて、タンスやカーテン、絨毯といった家具や日用生活品などからも発生していることもあります。
また、ペットの毛の中に存在する、多くのダニが原因となるケースもあります。
ペットにシックハウスが起こった時の対策
ペットのシックハウス症候群には下記のような症状が考えられています。
- 鼻水がでる
- 疲れやすく、寝ている時間が多くなった
- 原因もなくイライラしたり、吠えだしたりする
- 赤みを伴う発疹が出たり、痒みなどの皮膚炎になる
- やたら家の中をウロウロするようになった
などの症状が上げられます。
これらのシックハウスを予防する方法は、何よりも換気を行うことです。
空気中の有害な化学物質を取り除いたり薄める為には新たな空気を送り込む必要が。そして、換気する時にも1つの部屋だけでなく家中を換気する必要があります。
ただ窓を開けて風を取り入れるだけでなく、数か所の換気口(出入口や窓)をあけて風の流れを作るようにする事がポイント。
有害な化学物質を含んだ空気が室内に停滞しなようにするのが大切です。
また、短時間で効率良い換気を行うには扇風機を使うのも1つの手です。部屋の窓を開け放ち、さらに扇風機で風の流れを作ると、乾季効果が高まり短時間でキレイな空気に入れ替えることが可能になるのです。
例えば、家のリフォーム等を行う際には、出来る限り有害な化学物質が含まれない、あるいは発生しにくい素材を使ってもらうなど、よく相談する事も大事。
家具や日用生活品を購入する場合には、単純に強い「におい」を発する素材で作られているものや、防腐剤などが多く使われている商品には要注意です。

