皆さんは、吸音材の中でもスポンジ状になっている吸音材をご存知でしょうか?実はその吸音材はウレタンという素材でできています。
最近、建物を建てている際に、壁に吹きつけている泡もウレタンのものが多く、よく使われるようになってきた素材です。
photo by Erik
ウレタンとは?
ウレタンについては、一般的にはポリウレタン樹脂の事を指します。一概にウレタンと言っても、実は色々な素材のものをウレタンと総称しているのです。今回は一般的なポリウレタン樹脂について説明していきます。
このポリウレタン樹脂は、スポンジのようになっていて、防音室の壁などによく使われています。他の防音材のグラスウールやロックウールと比べると、切りやすくて扱いやすく、弾力があるのが特徴です。また、スポンジ状なので重さもとても軽くなっています。
また、防音性能以外にも、吸水性能や断熱性能も持っていて、建築材料としてもよく使われています。また、最近では伸縮性や(種類によっては)低反発性も注目されていて、生活用品としても使われています。また、細かくなると吸着性が増すという特徴もあり、塗料や接着剤としても使われています。
一見ウレタンと聞くと、身近でないもののように思えますが、実は身の回りで使われているものだったりするのです。
ウレタンの防音効果
ウレタンは、防音の種類としてはグラスウールというものと同じように、音を吸収する役割をもつ吸音材の部類に入ります。また、小さい穴が沢山空いている事から、多孔質系と呼ばれることもあります。
防音効果について、吸音材に関してはグラスウールが主流なのでそのグラスウールと比べますと、同じ厚みでもウレタンの方がおよそ10~20dbほど効果が高くなっています。
低音域では効果に違いはあまりありませんが、多孔質系吸音材の特徴でもある高音域の吸音力に置いては効果がグラスウールよりも高くなっています。
実際に数字として表してみますと、ウレタンは最低でも15~20dbは削減することが出来ます。これは、騒がしい街頭から静かな事務所に移動したほどの音量の変化になります。
また、中~高音域になるとその効果も大きくなり、30db以上も削減されることがあります。これは、カラオケ内から静かな乗用車の中に移動したほどの音量の変化です。
本来ですと、重量が重ければ重いほど効果があると言われているのですが、ウレタンのようにスポンジ状で軽い素材でも防音効果は期待することが出来ます。
特に強みは中~高音域の音量削減にあるので、話し声や高い音の削減に大きな効果を発揮してくれるでしょう。
▶関連:防音リフォームにはどんな方法がある?実際にかかる費用相場
壁の防音DIYの実例紹介
実際に、壁に防音DIYをやってみたい!という時に。自分でもやれる方法をいくつか紹介します。
「手軽で簡単!」ウレタン吸音ボード+剥がせる両面テープ
Amazon等で購入する事ができる、手頃な値段のウレタン吸音ボードのパネルを用意して、はがせる両面テープ等を使って、貼り付けていくパターン。
用意する材料は2つだけ。しかも、パネルを壁の大きさに合わせてカットして、両面テープでつけていくだけ…という方法なのでかなりお手軽です。
防音DIYでおすすめの組み合わせ
| KING DO WAY 吸音ボード | ニトムズ はがせる両面テープ |
|---|---|
![]() |
![]() |
KING DO WAY の吸音ボードは、5枚セットで手頃な価格なのが魅力。
ニトムズのはがせる両面テープと組み合わせれば、天井や壁等にも貼り付ける事ができます。
「賃貸住宅にもおすすめ!」ブチルテープ+マスキングテープ+吸音ボード
設置しようとしてる場所の壁紙の耐久性が心配だったり、「設置したけど、すぐに吸音ボードが剥がれて落ちてくる!」という時におすすめの方法。
ブチルテープとは、こんな感じのテープ↓

ニトムズ 強力両面テープ
業務用で使われたり、カーアクセサリー等の取り付けにも多用されるテープで、普通のテープに比べてゴムゴムとした層の部分があり、吸着性が高い事。
また耐久性や防水性も高いので、普通の両面テープよりもかなり剥がれにくくする事ができます。
いきなりブチルテープを壁紙に貼り付けると、剥がす必要がある時に、全部 壁紙ごとバリバリに剥がれてしまうので… まずは、ブチルテープを貼り付ける壁に、マスキングテープを貼り付けておきます。
その上に、ブチルテープ、吸音ボードの順番で貼り付けていけばOK。



