建物にとって屋根や外壁は雨や風邪、雪や寒暑を防ぐのにとっても重要な役割を果たしている部分です。そんな屋根や外壁に手抜き工事をされると様々な被害を被ることになります。
photo by Joe Jungmann
コーキングや防水テープの不備
瓦や外壁など、屋根の素材が破損して漏水する可能性のある部分は、隙間から雨水などが侵入してこない様に、防水テープやコーキング剤（樹脂などから作られるシリコーン系ボンドのようなもの）を使用し隙間を埋めるのですが、このコーキングや防水テープが必要な箇所に適切に使われていないと雨漏りの原因になります。
コーキングや防水テープは年月が経つにつれ劣化してしまうものなので10年～15年に1度屋根の雨漏りチェックを行うことをオススメしますが、そもそもコーキングや防水テープが適切に使われないような手抜き工事をされると防水処理が不十分となり雨漏りを防ぐことができなくなります。
また、屋根をしっかり修正した後も何年かに1度はコーキングや防水テープが劣化していないか、しっかり役割を果たしているかを確認することも重要となります。
塗装工事の手抜き
塗装工事の手抜きによる雨漏りは多く発生していて、今までは雨漏りしていなかったのに外壁塗装をした後から雨漏りするようになった例もあります。
この場合、外壁塗装前は外壁から侵入してきていた雨水が通る「雨水の通り道」があったので室内に雨水が浸入することが起こっていなかったが、外壁塗装工事で「雨水の通り道」を確認せずそのまま埋めてしまったことが原因でした。
また、工事を行う業者が外壁に使われている材料の性質をしっかり理解しておらず、塗装に使う素材に対して誤った判断をしてしまうこともあります。
手抜き工事を行う業者に多い共通点として、「知識・技術不足」が上げられます。人件費や材料のコストを抑えるためにこういった教育がしっかりなされておらず結果、手抜き工事となってしまうことが多く発生しています。
設計ミス
「知識・技術不足」による手抜き工事が多く発生していると述べましたが、設計ミスは典型的な「知識・技術不足」による手抜き工事です。
「本来ならば付いていなければならない設備が設置されていなかった」や、「切り込みを入れていはいけない個所に切り込みを入れてしまい雨漏りが起きてしまった」、「窓枠に輸入サッシを使っているが、業者がこのサッシの構造をちゃんと理解しておらず隙間ができてしまい雨漏りにつながった」など様々。
ちゃんとした職人がしっかりと知識を持っていれば、このようなミスから発生するトラブルが起こることはありません。工事を依頼する前に依頼者側もどのような業者を使うかしっかり判断し、見積書や工事の工程を確認した上で進めていくことをオススメします。
また、もし雨漏りが発生してしまった時、自分では原因がはっきりと判断できないことも多いと思います。小さな雨漏りを放っておくとその周りからサビや腐食が進み、大規模な工事を必要とする場合があるので、気付いたら早めに業者を探し、しっかり雨漏りの原因を判明させるようにしましょう。
