健康的に被害が及ぶような家のことをシックハウスと言いますが、このシックハウスはどのように検査するのでしょうか。今回はシックハウスの検査方法について調べました。
シックハウスの基準値とは?
シックハウス症候群ではシックハウスによる、めまいや吐き気、喉の痛みなどの症状を訴えるケースが多く、建物や家具などから出る揮発性の有機化合物が主な原因の1つとされています。
室内の空気そのものの質が健康に影響を及ぼすって怖いですよね。そこで近年厚生労働省が室内の様々な成分の濃度に基準値を定めました。これがシックハウスの基準値となります。
また、厚生労働省が室内の濃度指針値を定めたことにより、文部科学省や国土交通省でも学校の環境衛生や建物基準法も改正されました。
例えば、換気設備設定の義務化や室内に使用することのできる材料を制限したり、シロアリ駆除剤にクロルピリホスという物質が含まれていないものを使用するように定めています。
このように今現在、数多くの化学物質が一定量を超えないように規定されていますが、実はその化学物質意外にも一定量を超えると有害にならないか、基準値や指針値を設定すべきかどうかを検討しているのです。
シックハウスの検査方法と実施にかかる費用
シックハウスの検査方法には『アクティブ法』と『パッシブ法』の2つの方法があります。
『アクティブ法』は、室内の空気を30分程度換気します。その後換気をやめ、5時間程度放置した状態で測定を行います。
測定には、専用のポンプを使って強制的に吸引して空気中の化学物質や有機化合物質を採取します。機械を使うことによって高精度・短時間(30分程度)で作業を行うことが可能です。
『パッシブ法』は、空気中の化学物質や有機化合物質を捕獲できる専用の機械を室内に吊るして計測する方法なのですが、計測時間が24時間程度必要となります。
2種類の検査方法では作業時間に大きな差があり、『アクティブ法』では短時間で計測し、空気中の物質の最大濃度を計測。『パッシブ法』では時間をかけて空気中の物質の平均的な濃度を測る。という考え方になります。
費用は『アクティブ法』でも『パッシブ法』でも、約35,000円~45,000円程度となっており、業者によっては空気測定と同時にダニやカビについての測定も出来るプランがあるようです。
もちろん、空気質の検査は一戸建て住宅だけに限らず、公共住宅や公共建築物、アパートやマンションでも行うことができ、部屋が広く検査するポイントが多い住宅ですと、上記に記載している費用にプラス料金が発生することがあります。
空気質が気になったら、自分の住宅はどのような検査方法が適しているのかを業者としっかり話し合って決めましょう。

