ウレタンフォームとは?断熱材の特徴と断熱効果の目安

ウレタンフォームとは、従来の断熱材に替わって注目されている新しい断熱材。現在では多くの家の断熱材として採用されており、その断熱性能の高さは木材をも上回ると言われます。

photo by J. Nathan Matias

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ウレタンフォームとは?

ウレタンフォームとは、細かい泡の集合体で発泡プラスチックとも呼ばれる物質の一種です。日常よくみる「発泡スチロール」と同じ仲間。

ウレタンフォームには細かい気泡が沢山集まっており、その泡の中に熱を伝えにくいガスが入っています。この構造によりウレタンフォームは、断熱材として使われることがあります。

特に優秀なのは硬質ウレタンフォームです。これは建材として施工しやすいこと、断熱性能が優れていることから従来の「グラスウール」と呼ばれるガラス繊維の素材に替わる断熱材として期待されています。

そのメリットはウレタンフォームの高い気密性。

従来のグラスウールでは繊維の隙間から熱を逃がしていました。しかし、ウレタンフォームは、「泡」なので、どこでも隙間無く敷き詰めることができ、効率よく断熱効果を得ることができます。

ウレタンフォームは、ソファや自動車の座席クッション、衝撃吸収材、クーラーボックスや小型冷蔵庫などにも使われていて、実は日常生活の中ですでに幅広く使われている事が分かります。

ウレタンフォームの断熱効果はどれぐらい?

断熱効果を計るには、「熱伝導率」を参考にします。熱伝導率は「熱の伝わりやすさ」を計る指標のことで、数値が低ければ低いほど、熱を通しにくいということを示し「断熱性が高い」と言えます。

試しに鉄、杉の木、ウレタンフォームの熱伝導率を比較。熱伝導率で比較してみると、その物質がどれだけ熱を通しやすいかが分かりやすくなります。

室温における鉄の熱伝導率は、およそ80 W/mK 前後です。杉の木は0.087 W/mKなので、鉄は杉の木に比べてかなり熱を通しやすいことがわかりますね。

それでは、ウレタンフォームの熱伝導率はどうでしょうか?

ウレタンフォームの熱伝導率は、種類にもよりますが約0.023〜0.026 W/mKです。つまり、ウレタンフォームは杉の木のさらに約3〜4倍程度は、断熱性能が高いということです。

「木の家は暖かい」とはよく言われることですが、ウレタンフォームの断熱性は、その木の家さえも大きく上回るほど、高い断熱効果を持っているという事です。

▶関連:【リフォーム】断熱材にはどんな種類がある?効果と性能比較

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